8日の分、詳細書き忘れたんで、一応。

モーリス・ルブラン「棺桶島」(新潮文庫
新刊、というか再版の際に改版、ってところか。創元文庫には収録されていない作品なのでこの度の再版は有り難いところ。
ルパン物のパターンとしては、ルパン自身が中心となって活躍するものと、別の主人公(作品によってまちまち)をルパンが助けて活躍するものと大まかに分けられると思いますが、こちらは後者。シリーズ中でも屈指の凄惨極まりない事件とそれに翻弄されるヒロインの苦闘。そして後半、ルパン登場による大逆転劇の爽快感。
ちなみに、ルパン物の中で新潮文庫で出ていて創元文庫に収録されていないのは、
「813」「続813」「バーネット探偵社」「八点鐘」及び「棺桶島」(で良かったと思う。確か)結構重要なトコが抜けてるもので。


コリン・ウィルソン「賢者の石」(創元推理文庫
別に新刊とかではないですが。しかも数年ぶりの再読。しかし、やはり面白かったのであえて掲載。
ウィルソンお得意の「意識の拡大」テーマにクトゥルー神話を絡めたSFホラー(?)
人間の意識と寿命の関係を追求し、一種の外科手術により意識の拡大を果たした主人公が、その追求の最中に謎の存在よりの妨害を受け、それに立ち向かう。
特に派手なアクションや如何にもクトゥルー的なおどろおどろしい描写はほとんど皆無ながら、意外なアイディアや展開で一気に読まされます。


実は私の作品も結構影響を受けていたりする。