ニコン、フルサイズ2,450万画素の「D3X」
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2008/1201_d3x_01.htm
噂のニコン2400万画素機「D3X」が昨日ついに発表。
まず驚かされたのが価格。ヨドバシ価格で898,000円と実にご立派な価格。スペック的には予測の範囲内だし、どのみち手が届くものではないのは承知済みなのでヨドで見たときは「ああ、発表されたんだ」程度しか思わなかったんですが。帰宅してサンプル見たとたん「ひぇっ」
なんですかこの解像度。モデルの産毛とか睫毛の質感まで克明に写し出されている恐ろしさ。風景も木々が周辺までしっかり解像してるし……
やはりレンズも良いんだろうなあ。それに倍率色収差軽減機能も効いているんでしょう。私は(きちんとレンズ性能も上げることは前提にした上で)こういった画質面をボディ側でもフォローする仕組みについては基本賛成なんですが、(良い画像を得るためにやれることは総合的にやればいいと思っている)こういうのを見ると実際その効果に感心するばかり。
まあぶっちゃけてしまえば、このカメラはほぼ完全に「業務用」なんだろうなあ、というのが実際感じたこと。ある意味最強の「万能機」D3とはガワは同じでもほぼ完全に対極にあるカメラだと思う。月産2000台という「少なさ」により量産効果も望めないでしょう。ハッキリしていることは、これはD3の「後継機」では全くない、ということ。これほど性格の違いが際だった二機種もそうはない。「これで撮れなければどんなカメラでも無理」とさえ言えそうなD3の途方もない汎用性と「汎用性は無いが特定の目的のために最高のクォリティを求める」ためのD3X。もの凄く大ざっぱに言うなら「幅広さのD3」「深さのD3X」とでも言うべきか。D3Xの出現でD3の価値は全く落ちていないですね。
これは、「元々D3Xのようなものを求めていたが、無いのでやむなくD3を使っていた」というのでもなければ、「買い換え」に関しては考えるだけでも無意味に近いでしょう。
実際のところ、アマチュア層向けに2400万画素機が欲しい向きには来年あたりD700X(仮)あたりが出るのではないかと想像することは比較的容易なので、一般向けにはそれを待つのが吉なんだろうかという気はしますが。

まあ、当然というべきか流石にこれは自分には現状不要ですがね。「高画素信仰」も「フルサイズ信仰」も持ってない私はD90DXフォーマット1200万画素で不満は全く無いですし。(凄さを認めることと、それが自分に必要かどうか判断するのは全く別のこと)自分にとっての必要充分かどうかより他機種との性能比較でしかカメラを計れない人間だけが他機種を叩くのです。